樹海/
うずら豆
もしも僕が樹海で朽ち果てたら
どこからか樹の種が飛んできて
僕を栄養にして育つだろう
空を目指して樹は伸びゆき
仲間の樹々と笑いあうだろう
やがて樹海の一部となり
大地と太陽と雨とともに
哀しみを見守ることだろう
寂しさなんて消え行きて
静かな安らぎの中で
もしも僕が樹海で朽ち果てたら
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