地下街の柔らかなリズム/ブライアン
 
性になった行為の繰り返し。
大きな改札口に気を止めるものはいない。
何かの間違いだろ、きっと。

場内アナウンスが流れる。
ただいま、機械の不備により改札が大きくなりました、と。
そうだろ、と彼は同僚に微笑む。

けれどその顔は青ざめている。
柔らかなリズムが肌に感じる。

世の中なんてそんなものなんだよ。
たいていの違和感は、不備による出来事。
気にしてちゃ身が持たないよ。

ため息を吐く彼をよそに、
周囲は騒々しい。
携帯電話、大声。駆け出す足音。
地下街。
音は響くのだ。

気にしてちゃ、どうにも身が持たないよ。
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