子宮/麻生ゆり
梅雨の涼しげな霧雨が降る中
ふと本当に愛した人を想う
今では声聞くこともできないけれど
私の心の中には未だ
目には見えない刃が刺さっている
あなたと何度笑いあっただろう?
あなたと何度口づけしただろう?
あなたと何度身体を重ねただろう?
あなたは私の心の奥底や
身体の芯の部分に触れていった
そして絶頂を感じていたのはあなただけじゃなかったのよ
でももっと中に入って私に快感を味あわせても良かったのよ
そうでもしなきゃ
とても愛することなんてできやしないわ
あなたを思い出すと
きゅっ、と子宮がうずく
この中にあなたが届いていたなん
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