海の唄/
天野茂典
の声は
ジャン・ギャバンのようにしわがれて
透明感をうしなった
さよなら さよなら
小田和正のようにガラスになって
歌える日はもうこない
わたしのなかの第二の生き物
内耳の宇宙に陣取った宇宙人
もっとぼくを楽にしてくれ
やがて『人間を解消する』*それにしても
それまでぼくにやわらかな耳を
それまでぼくにやわらかな喉を
*ジャン・コクトー
*ミシェル・フーコー
2004・10・14
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