洗濯/「ま」の字
︱大切なものをなくした日は
見るものすべて新しい
いち日の折り返しを前に
いつまでも夢みたように在る
うん、それもいいかもしれない。
が
ドウドウとひびく斜面に脇腹をさらし
Y字にあげた腕から
バタバタ
濡れたものをひるがえす
(うう、
伸びをして)
みずはあるか
あるさ
(あおのけてからっぽさ)
ざあざ ざあざ
川はらかくした野っ原は
たちあがっ て ハ 「「ぁ!」」
さ
むザ ム ひ とり
踏まれぬ路は ザザと 縫う
雲しろジんろ の 「「「有るか」」
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