木の葉のふあん/石川敬大
 
 こどくにはつよいはずだった
 ぼくが
 ふあんにたいして
 ふあんていにたいして
 こんなにもぜいじゃくでむぼうびであったなんて
 おもいもしなかった
 ふいのかぜがふいた
 ふあんていが
 たくさんのふあんをどとうのようにつれてきた
 ぼくは
 うちのめされた
     *
 ひとりっこみたいなものだったけれど
 ひとりあそびにはなれているはずだったのだけれど
 げんじつてきにはあねたちがいた
 ふぼこそなくなったものの
 いとこもおじおばたちもそのつれあいもいてさびしくなかった
 わりとへいぜんとしていた
 ちょうぜんとして
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