一本線/
うずら豆
子供の頃
熱が出ると決まって
同じ夢を見た
一本の線の上を歩いてる
やがてその線は
ぐしゃぐしゃと伸び
僕の体に絡み付くのだ
そこで目が覚める
汗でじとっとした体が
とても不快だった
その夢は恐ろしかったから
不快な目覚めでも
ほっとしたものだ
夢から解放されたから
いつからか
その怖い夢は
見なくなった
僕の怖い夢は
現実世界に
変わっていた
目覚めても逃げられない
本当の悪夢に
戻る
編
削
Point
(0)