自由詩がもし不自由詩だったら/小池房枝
 
であれ
その誰かとの暗号か共通ワードを使わなければならない

相手をけむにまきたい時だって
理解不能を強いるためには
理解のための約束事を駆使しなくてはならないし

たとえば俳句だったり短歌だったりしたら
とりあえず今の日本語ではそれを自由詩とは呼ばないんだよって
そんな習慣も
その逆も

それを不自由と思うかどうか
それも自由のうちだ
伝える伝えない伝わらないにしたって
そんなのどうでもいいって思うことも

書きたければ書きたいうちは書いてみるしかない
自由詩がもし
不自由詩だったとしても
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