餓鬼が嗤う/熊髭b
見覚えのある高架下を
コンクリートの無機質を頼りにして歩く
背後では
「スピードを上げてはいけない」
「目玉を落としてはいけない」
「覚えるように歌ってはいけない」
と
妙なトーンの広報がまくしたてている
現実感の喪失にめまいを覚えながら逃げ込んだ
開発に取り残された裸地には
ハシバミの房がだらしなく垂れ下がっていた
思わず
その蛹のような暖薄色の中に潜り込んだのだ
自覚的に
そう
自覚的に
+
荒野に穿たれた┏| ̄^ ̄* |┛
刻み込んだ(∪。∪) と
滴るようなヾ(*'-('-'*)ノに
−===卍ヽ( ̄
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