三日月の魔/うずら豆
夕焼けが夕闇に変わる頃
僕のタメイキと一緒に
物憂げな三日月が昇っていく
二酸化炭素で充ちた空は
ますます息苦しくさせる
人込みから出る脂の臭い
汚水のようなまずいコーヒー
死亡事故のニュース
どれもこれも鬱陶しい
蜘蛛の巣が絡まってるようだ
こっちを見てる三日月は
そっと不思議な光をくれる
狂気を孕んだ癒しの光
麻薬のような危険な快楽
僕は月光に身を委ね
またタメイキをつく
少しずつ狂っていくのがわかる
満月を迎えたら
きっと全てから解放されるだろう
夜はまだまだ長い
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