云いたいこと全部忘れた/一 二
いと愛しき我が恋人よ
瑞々しき性の若葉よ!
駆けぬける涼風の美よ!
夏の日の花園よ!
立ちて
窺いて
待つ
心落ち着かぬ幸福…
日ねもす
夜もすがら
私は君を待ち焦がれる
愛しき君よ
君は一体何処に在りしや?
晴れ渡る蒼空の下
花束持て待てしは
君を待ちして喜びに踊る為によ
清涼なる河は君を待ち焦がれ
風も雲も憧れに促され
この日高く青天舞い上がり
いと愛しき君を迎える!
嗚呼!君よ!
我が愛しき人は来たり!
君が為我が饗宴は設えたり!
我が愛
我が蜜
愛の印にて結ばれし絆の君
我が憧れして慕いし御身をただ抱きしめ
唱えるは胸の遥なる深奥の純粋
「愛している」
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