見ずの道/
木立 悟
カタカナが頬けずりゆく夕べかな
目のなかの珊瑚礁ただ空分かつ
溶けおおせ逃げおおせ笑む緑かな
澱みから光は弾み瀧を呑む
誰もみな黒黄金紅碧蒼(くろききんあかみどりあお)
右胸と背をつなぎゆく雪崩かな
業の雨未明をちぎり連れてゆく
虚ろ舟見えぬ双子のとおり道
戻る
編
削
Point
(2)