窓のそとに/寅午
空がひろがる
空はわたしを誘う
「さぁ、おいでよ。
つばさを
風にはらませて
空を飛んでごらん。
石のつぶてが空にむかって放たれる
鳥が墜落してゆく
わたしはつばさを胸に抱きしめ
空をみつめる
わたしは窓の隙間から
紙飛行機を空に放す
つばさは風をはらまず
大地におちる
きのうわたしが飛ばした紙飛行機
まだこの空を飛んでいるだろうか?
光のような速さで
世界の果てに届いただろうか?
わたしはつばさを胸に抱きしめ
空をみつめる
つばさはまだ空をしらない
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