赤き車/kauzak
 
疾走する赤き車
似つかわしくない車
それでも
気にならなくなった
麻痺したのだ

新産業道路から
尾久橋通りへ
さらに環状七号線へ
夜の四車線道路をとばす
その恍惚感

月の光に狂わされて
醒めた藍色の闇に冷やされて
行き先はあるはずだが
ドライビングハイに溺れて
色褪せていく
戻る   Point(7)