「 思い出は記憶の底で眠りに着く 」/椎名
 
やさしい夜が更けてゆく

一日の喧騒が

潮が引くように薄れていき

まるで夢かなにかだったように

記憶の底へと



電車の窓に知らない顔

わたし

こんな顔してたっけ

どんな顔して笑ってた?



ゴトトンゴトトン電車が走る

いくつもの街を抜けて

愛しい人の待つ街へ



仲間と笑った楽しい時間

仲間と歩いた明るい街

みんなみんな

記憶の底で眠りに着く

そしてわたしは

あなたの腕の中へ



帰ろう

帰ろう

今日が終わる




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