眠りたい私/やや
受話器を先に置けなかった 三年前
今では先に切りたくて焦燥
ツーツーツー ただの電子信号が
あなたの鼓動に思えていました
手を繋ぎ 温度を感じてふと訪ねる
ねえねこの手 どこで買ったの
レッテルを貼られて 何とか一人前
ハンディ引き連れ 今日も虚勢はる
型破り 型にはまらない私だと
誉められて いえ、型知らずなだけ
蛍の光 誰かが口笛 吹いていて
迷っていても 家路を急ぐ
上書きばかり 個別保存が出来ません
だから私 寂しくないの
去っていく人の上にまた会っていく
人が重なり 埋まる
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