サンソン、モルワイデ、グード、メルカトル、メルカトル/a
 
 実績が低く、鼻の先で笑われたため、恥としか言いようがない。やはり口数は少なくしないと、思わぬ失点が出てくる。基本的にしゃべることは相手に付け入る隙を与えることであって、しゃべればしゃべるほど追及の種が多くなり、身が危うくなるため、できるだけしゃべらないことしか自衛の手段は無い。

 ただ、これは世の流れに逆行する信条であって、積極性を掲げて我利をもぎ取ろうとする、世の流れに適応した悪辣な人間にどう対処するかが問題になってくる。また、しゃべらないことによっても恥は繕えず、いつまでも消えはしないので、追及の種が一生禍根として残っていく。それは消しようが無く、他人の悪意も止めようが無い。

[次のページ]
戻る   Point(0)