【句評】 桃破壊する少女/ふるる/古月
新聞紙巨きな影に手渡され
普段はそんなに意識しないが、新聞とはいったいどこからくるのだろう、とふとした時に思うことはないだろうか(冷静に考えれば新聞は新聞社で作られているわけだが、それは今はおいておく)。
漫画に「恐怖新聞」というのがあるが、人間は、そうした毎日毎日「気がつけばある」ものに対して、不思議と「ありもしない想像」の余地を感じるものだ。
新聞には「世間」がある。そして、その「世間」は更新され、「真実」のラベルを貼られて、毎朝当たり前のように、自動的に届く。なんとも不思議である。
紙面に書かれていることは、はたして本当のことなのか。それは一読者には判断できない。ただ本当のこ
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