言い訳/
寒雪
毎日同じ時間に
ぼくの家に電話する
伸びない手を補おうと
受話器の向こうで
懸命にストレッチするきみ
無様だね
会うたびに
一緒にいたい
なんて口にするのは
グラスに半分まで入った
よく冷えた
スパークリングワインのせいだろ
隙があれば
襲ってこいなんて
言った覚えはないけどな
懐のデリンジャーが
低い叫び声をあげる
仕方がなかったのさ
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