剥き出しの夜に眠る、/黒木みーあ
 
らんでいく


 *


埋める、
ようにして傷口を重ね
続けて皮膚の
失われていった皺がまたひとつの
傷口に変わって
形作られていく

あたたかな
遠い記憶の水底で
生まれ変わる準備は
交わされないまま

循環していく
血液の流れが
淀みなく身体を
満たしていってしまえば

明けていく日にはまた
生まれていく薄闇を
目を閉じて
静かに
待ち焦がれている日を
夢には
見ない、で





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