太陽の季節/朧月
 
太陽は
さくさく さくさく夏にしてゆくよ
さくさく
いつまで咲いているのって
言われるかもしれない花は
あわてて風に開ききったカラダを揺らす

袖だって半分だ
裾だって短めだ
足だって 領域は広がるばかり

雨の季節を過ぎないといけないのに
湿っていなければいけないのに
泣いてはいけないなんて
変なの

君は逃げるだけ
僕からも今からも

言葉からだって
逃げるのだよね

決定するのは
だれなんだろう
いつの間にか知らされる
今がどの季節かなんて

繋げてゆくことにだけ
懸命なヒトの群れは
しなかったことを
出来なかったと書いてゆく

言葉が決まるとき
そこに居合わせるヒトは
渦中にいないヒト

本人は
全てのヒフをそれに覆われて
ああ
の文字だけで全部をあらわしていた


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