いとおしくも/
信天翁
---浦風も吹きわたらない 惰眠にふける公園の広場
申しあわせたのか
夕食前の腹時計の計算に
集まったこどもたち
その黄いろの声を
つりがねのひびきのように聴いたとき
半生という黒い四次元に占められていた
浮遊するあまたの綿ほこりを
おらは おらは
払い落そうにも
落とせずにいた
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