happiness/あぐり
せんせいが求めた香る健全さ。わたしはきみとの言葉を亡くした。
ひとつずつ、むらさきの斑点舐めながら 今日こそうまく眠れるように
すぐそばできみが泣いているのなら、それはどんなにしあわせだろう。
息を吸うことすら忘れて見つめあう、だから五月の脳は眠れず。
重すぎるわたしの海を浴びたから ぼやけた甘さできみは笑った
海水を口にふくんで笑いあう きみもわたしが嫌いでしょうか。
部屋を出て、鼓膜をふさぐその前に 窓を開ける音が聞こえた。
「いつかまた。
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