川向こうの大火/
TAT
あの日の大火
川向こうからも見えたわよって
お友達は言っていたっけ
けれども私は泣いていて
泣いていたから湿気ていて
私だけは大火に巻かれませんでした
だからそれがわたしの一番の幸福で
だからそれがわたしの一番の不幸です
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