ゆれるからアンカーを/kauzak
何もない日が不安なのは
僕の心がゆれているからだ
縛られたい
アンカーが欲しい
ユラユラゆれ続けて
何処までも流れていくから
空の青さにさえゆらいで
昼休みにあてもなく外に出て
住宅街をフラフラと歩いていたら
谷戸の底
忘れ去られたような空き地に出くわして
谷戸の向こう
高台に建つ東電の鉄塔が大きく見えて
空が広すぎて
住宅街の狭間にこんな風景が潜んでいたとは
想像できなかった
不意打ちで出会ったアンカー
立ち止まり空と鉄塔を見ていた
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