分娩室/草野春心
 

   ぼくたちにあったのかい……??」



  だるい思い出が
  きみの知らぬまに
  その部分に溜まっていて
  ずっと消えない



  そのときがきたらぼくを思い出してみなよ?



  きみの部屋に
  ちいさなベッドが置かれ
  いくつかの玩具や
  哺乳瓶が用意され……
  きみは微笑むだろう
  したり顔で
  拷問のように続く分娩室の中で




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