希望/逆島夢子
世界一高い飛び込み台の上に腰掛けて
生きとし生ける人々を想って泣き続けた
水分と塩分がすぐ足りなくなったので
蛇口から海水をコップに注ぎ飲み続けた
僕は宇宙一大きい桶を用意して、自分の涙を貯めた
涙が海になったころ、僕は腰を上げ、月に向かって飛び込み
そして落ちた
涙という悲しみの中で溺れるなら本望だ
何万回だって死んでやる
そして何万回でも生き返って
泣いてやる
そう思って私はこめかみに銃口を突きつけた
微笑をたたえた金属がヒヤリとした
そういう空想ばかりに浸っている
少女の夢をみた
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