時空Mから/まどろむ海月
 

 雪なのか 光なのか

ながれうつろいゆく
やわらかなやさしさ
私というものがあやふやで
 雲なのか 霧なのか

自と他の 陰と陽の 空と地平の
不分明なはざまにあり
懐かしい寂静のよろこびに充ちている
 明け方なのか 黄昏なのか





今日も
私は立ち上がり
扉を開けるだろう

白熱する陽光の地で
たとえ修羅の道を歩んでも
私はいつも感じていたい
すべのものの故里から
銀の風が届ける
微かな淡い
星空の歌を






  それは
  日々のささやかな
  幸せの時空

  そして 私の愛する

 ことばは
 其処から
 うまれ
 あなたに
 てわたされる





 






          


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