詩を遠ざけるための断章/
非在の虹
ふらちなよみのくにから来る男は
死んだ者をむりやりたたき起こし
ふとどき者の口からなにごとか聞こうとする
その行為 その汚らわしい行為に
あしもとから鳥肌起つ岸辺に立つ
ここは泉か 言の葉の埋もれる
奇妙な木々のすき間から覗く
よみのくにのおぞましさ
そのために捧げよう
まず家族たち
祖母
祖父
母
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