一列になって/朧月
私が心配だったのは
あなたが私に
泣くなよ
そういうのかも知れない
と思ったからです
あなたが私の
笑顔だけがすきなのなら
私は今朝の花みたいな
微笑を枯らせない
ゆうらと揺れる
街のあかりの先になにがあるのか
知らないほうがいい
ぽこりと生まれる
ヒトからの吐息の妖精はひんやりとした
温度で飛びました
見えないものを
信じる気持ちを
どこかへ置いてしまわないと
先へはゆかれない
かたんかたん鳴らそ
自転車押して
ちりりとベルは指先で鳴らさぬように
二列になってはいけないと
あなたは先に進む
その後ろを迷わないよに
想いの足で追う
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