発光する体/千月 話子
 
そのうち 夜は突然やって来るのだろう
こんな日々に
白夜が恋しい、、白夜が恋しい、、
と 唱えてみても
彼方の国の出来事で
暗闇に透明な涙も光りはしない


今 高い声で鳥が鳴いた
人の声が少しずつ小さくなっていく
やがて夜が 夕を消していくのだろう


私は うずくまる
カーテンは全部閉めない
僅かに光る深夜の薄闇で
ぐずぐずと 眠るのだ


軽い不眠症は夜を創造し
閉じた瞼の上を明るく照らす

 いつまでも落ちない意識
  鬱々と 夢が恋しい・・・



高まる体温に いつか火が点いて
夜中の三時 白く発光し始める体


命長らえた
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