きょうだい愛/朧月
小さい頃に
知的障害者の姉に
あほ って言えた自分がすきだ
叩きあいのけんかをした時の
自分の涙がすきだ
背負っている気がした
重かった
それは違うと諭されて
歩いていた道が消えた時
自分も消えた気がした
今 姉を見る自分の目が嫌い
妙なフィルターのかかる自分の目が嫌い
かわいそうね
そんな姉の言葉をきくと
凍りそうになる自分が嫌い
いくら自分が嫌いでも
姉は本気で心配してくれる
えへへ と笑う声をきくと
私は どうあっても妹だと認めざるを得ない
年齢って超えられない そう思う
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