日曜の通りにて/
寒雪
何か暖かいものがほしかった
一杯のコーヒーでもいい
通りを一人歩くと
つらぬくような
つむじ風が身にしみた
うらぶれたレンガ屋根
中をのぞくと
ケーキとロウソクがひとつ
それから
テーブルをとりまくみっつの笑顔
自動販売機の
コーヒーの
とげとげしい熱さが
ぼくをいらだだせた
一杯のコーヒーでもいい
人の温もりのような
何か暖かいものがほしかった
戻る
編
削
Point
(1)