濡れたままで立ちすくむ/kauzak
 
濡れたままで立ちすくむ
シャワーがザァザァと音を立てている
頭から水に撃たれたまま僕は
君の記憶すらも流してしまおうとしている

モウドウデモイイヤ

光を感じることができなくて
荒むということも解らなくなる

そのまま縛り付けられた僕は
何かを感じようと息をつめて
感じようとすることが目的になって
何を求めているのか解らなくなる

途方に暮れたところで誰も困らなくて
独りで立つしかないことを思い知る

心細くて辺りを見回すけれどやはり誰も居なくて
だからこそ歩いていくしかないのだ

頼りない足取りとしても
道は拓けていく

 ※連なるだけの言葉シリーズ
戻る   Point(7)