五月病/ゆきちゃん。
あなたの詩を読むと
あたしはあたしのことが少し嫌いになってしまうのです
あたしの脳内が創る言葉は美しくないから
それでもあたしは
濡れた髪のままドライヤーさえ忘れて
あたしの言葉を吐き出してみたくなるのです
あなたの言葉達
ひとつぶひとつぶを
いちご狩りの季節だからとごまかしてすくって食べてみたいの
その文字の隙間から見えるあの女(ひと)への愛を
あたしはすくって食べるふりをする
くっついてさえいればいつか届くような気がして
ごめんね
あなたはあの女のものなのに
あたし それでも味見してみたい
いちご狩りの季節だからとごまかして
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