歯車/itukamitaniji
 

大きなかばんを引きずり 旅をする
その重さに 何度も疲れ果てて
立ち止まったりしながら

でもそれが君なんだよ 間違いないんだよ
もうどうしようもないくらい
泣いて欲張ってるんだよ 子供みたいに
何にも忘れたくないんだと



例えば実は僕が 作り物の
ヒューマノイドだなんて 聞かされても
笑い方泣き方 怒り方全部
間違いなく僕なんだって

あの夏の暑さとか 冬の寒さの中で
誰かを待ってた傷みも
みんなで歌った歌も 君が好きだった歌も
笑っていた君も

全部歯車なんだよ 隙間の無いように
丁寧に繋ぎ合わせて
今日も動いてるんだよ それが僕なんだよ
もうどうしようもないくらい


そうしてたどり着く 『今』という名の場所
見つけて立ち止まり また旅立ち探す
何度も繰り返し ゼンマイを巻いて
何度も何度も 歯車を繋ぎ動かして

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