焦土を過ぎ越す/石川和広
 
まいあさ
僕が
この僕であることに目覚める
はてなダイアリー
燃えくすぶる焦土が続く

誰もいない台所
立てたコーヒーの
苦い香りは
抽象
起き上がる重力加圧の具体性

多分コーヒーの抽象にみんな溶けて
ちちははも
近所の人も出勤していくゴースト

常世への整列


年寄りが空缶を拾っている
これは夢ですか?と
彼に震えてかたりかける

静かに!
もうすぐ違う夢がやってくるでな
年寄りは左肩を回しながら呟いた

光がチリになり遠い山へ降り注ぐのがみえる
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