怪物と少女/itukamitaniji
界は真っ暗で、私はずっとひとりぼっち。
けどそれにももう慣れた。 少女は悲しく笑いました
何か出来る事は無いかな。 怪物は考えた
誰かの為に 何かをしたいと思ったのは初めてでした
ずっと大嫌いだった 自分の背中の黒い翼
誰もがそれを見て 悪魔だ、悪魔だ、って言う
少女を抱えたら 翼を広げて飛び立ちました
目で見えるものじゃなくても、感じれるものを探そう。
強く柔らかく吹く風 晴れた日や雨の日の匂いとか
君の手に触れる全ての物 耳に届くたくさんの歌
…あとなんだっけ? とにかくたくさんあるんだ。
怪物は少女に 一生懸命それを伝えようとしました
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