サイエンスフィクションズ/竜門勇気
僕は頭を悩ませている。
なにしろ、宇宙のその始まりから終わりまでを作り出し、なおかつその歴史と発見のドラマの中から一部を拾い上げ小説を書き上げようとしているからだ。
アイザックアジモフに言わせればファンタジーとSFの違いは掲載誌の違いともっともらしい説明を必要とするか否かである。この言葉は僕に勇気を与えたが、これはかの師匠の初期短編集の中の言い訳に塗れていたので汲み取りづらく、時には(僕の解釈こそが)間違っている。
その小説の設定はこうだ。
・遙か未来の地球を含む銀河星系(もしくは近似した全く異なる文明)ではいくつもの惑星や衛星が人類の手の内にある。
・その星系のある衛星
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