つつじのために/
非在の虹
つつじに朝露が降りてきみを思い出す
薔薇ではないというきみのため
野のなかにかすむ公園に
つつじをさがしに行こう
うすい花弁の水彩の色のような
バイオレットペールの流れがあふれる
最後の公園にたどりつく
きみが素足であるいている
靴もはかず空をあるいていく
つつじの花びらに思いをのせて
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