冒険者/朧月
 
君は僕に言った
歩くことには無駄なんてないと
僕は信じた
君を信じた

僕らが歩くこの道には
明日なんて記録はまだおちてはいない

言い逃れできない事実たちが
僕らの肩にまた 手を置くけれど

なにも感じない顔なんてできないから
泣けばいいの 僕も君も

悲しい感情を綺麗にしないで
苦しいほど醜く歪ませて
僕らの手はなにもつかめないほど
小さいのだけれど 伸ばし続ける

君が泣くならば 僕は支えよう
同じように 君だってそうしてくれる

僕らが歩くこの道には
明日からの地図なんて描かれていないから
この震える指でさすんだ
僕らの未来


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