冒険者/朧月
君は僕に言った
歩くことには無駄なんてないと
僕は信じた
君を信じた
僕らが歩くこの道には
明日なんて記録はまだおちてはいない
言い逃れできない事実たちが
僕らの肩にまた 手を置くけれど
なにも感じない顔なんてできないから
泣けばいいの 僕も君も
悲しい感情を綺麗にしないで
苦しいほど醜く歪ませて
僕らの手はなにもつかめないほど
小さいのだけれど 伸ばし続ける
君が泣くならば 僕は支えよう
同じように 君だってそうしてくれる
僕らが歩くこの道には
明日からの地図なんて描かれていないから
この震える指でさすんだ
僕らの未来
戻る 編 削 Point(2)