張りな/TAT
 



プラスチックスケルトンのドル箱を撃つ銀玉の雨音に

バラバラとやかましく鳴る確率変動の音に



俺は俺の二十代を捧げ



おばけにツバを吐き

ラオウを天に還し

Pハンドルの灯りで暖をとってきた



西陣とか藤商事とか

ビスティとかサンヨーとか

京楽とか大一とか

アルゼとか藤村とか

結局は何だって良かった





結局は出りゃあ 何だって良かった





俺は忌み嫌う汚物のように紙幣をサンドに突っ込み続け

俺は最愛の人の最期を記した戦死令状のように紙幣を窓口で押戴き続け





そして 今日に至ってる





『救いようが無いわね』って君は吐き捨てる





そーさ



ブッダもジーザスも救えなかった


親鸞もカストロも救えなかった









この快楽を










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