35億年前の記憶/天野茂典
 
 
 あかい傘さして
 お風呂にはいる
 もみじのようにみどりのお湯が
 まっかにそまる
 ゆうやけでもないのに
 
    雨漏りがしているわけではない
    酔狂でしているわけでもない
    あかい傘が゙ゆうやけているのだ
    まるで嵯峨野にいるようで
    竹の林はかぐや姫

       よっぱらちゃった
       日本酒でもないのに
       ビールの泡で君がみえない
       湯豆腐がうまいのだ
       さしつさされつもりあがる
     
          すすきの野原を赤駒のように
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