深く/ウデラコウ
 
君の目が 僕を射抜いた日を思い出した
季節には似合わない雨の日に

アーリータイムスの琥珀色に溶けるように 静かに一滴
陽気な笑い声の中 ぶつかり合う氷の音よりも確かに

君の深い視線が 僕の中に落ちる

あの日から 僕のあちこちは 君に射抜かれたまま 身動きなど取れず
今もなお 捕らわれたまま

僕の時間は あの日から実のとこ 止まったままなんだ

君が見たこともないような力で僕の胸をこじ開けて
痛みも快楽もごったにして ねじ込んだりするから

原色の至福に 我慢できず 僕は泣き叫んで

君の目が僕を射抜いて
君の笑顔が僕を殺して
君の涙が僕を捕らえて

琥珀色の夢(アンバードリーム)が終わりのない夢だというのなら
そのまま覚めないでかまわないから

どうかこのまま
僕を縛り続けて 

僕に熱と光を与え続けて

あの日から僕は 奈落より深く 新緑よりも眩い
君の目に 射抜かれたまま

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