大気に拡散した私の心/ハノ
 
ゆったりゆたゆた

空気に混じったた半透明色した私の心

ゆたゆたと ゆたゆたと

ちぎれた雲が 消えた

何も知らないわけじゃない
何も見てないわけじゃない

私の心は本来本体が好きではないのです。
宙に浮かぶことを願い続けていたのです。

ええそれは違えようのない事実で

ゆっくり進んで 空に消えて 

鮮やかな青に浮かび上がるオレンジ色した気球になりたかった
(そんな時期もあった)
色とりどりの魚の群れにうまくまぎれたと信じた時もあった。
(けれど回遊魚の速度に私はついていけない)

半透明のクジラの姿をした私の心を夢想する

海がどんなに揺れても
大気には関係ない
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