風と 洗濯棒/砂木
ら
右も左も 重りの石の中 ただ つったって
しぶきを散らして 水が風に遊ばれて
映るものが かき乱されているのだけれど
ああ もしかしたら あの飛び散るつぶては
風を受け止めて抱きしめているのではないかしら
ただ つったっているポールの受けてる真の姿を
共に 空の下 山を下る水の水面に つなぎ続け
水中の鯉が深く泳ぎ風を避ける
貯められた池の水面が
たえてとどまる事の出来ない風を
とどめながら たちいかせ
映し出されたポールは 揺れ続けるけれど
生まれた時から真直ぐな
洗濯物のためのポールは 変わらない
日が暮れても 夜に晒す
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