らんちたいむ/朧月
今日の空は青すぎて善人しか似合わない
大手をふって歩けそうにないから部屋にいる
閉じる部屋の
向こうにあなたはいるでしょう
きこえない
音を見ようと研ぎ澄ます
それでもまた
己のドアもまた閉じて
桜の花びら
ひとつ 忘れ形見のように
舞えば
落ち着いて と声かけないでも
泣かないで あなたが降りてきた
どういう風でもいいじゃない
のうんびり と過ごすお昼間の
あなたといる居間 風は入らないけれど
眩い光りは
春そのもので よわよわと
それも認めて こうひいを飲む
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