エストラゴン/a
 
「そこらへんの草を食って生きられたらいいね」
といいながら
道端の草を食みはじめる
同僚を見て
もうこいつはだめだと
見切りをつける

もっと努力しなきゃ
だめじゃないの
個性の伸長と言いわけしながら
社会的に無価値なことに没頭するのは
逃げじゃないの
これまでの経歴で成功の機会を逃したのは
無能の証明じゃないの

など いろいろ
同僚のためになる
おもいやりをこめた言葉を
かけたら
なぐられて脳挫傷して
いたかった
100デシベルくらい いたかった

単位がちがうよね ルララ

 ※いつか あなたのほんとうの よさを
  わかってくれる にんげんが あらわれるから 

  いまは せけんから
  ぶたのように あつかわれても だいじょうぶ (3度くりかえし)

  (ほんとうは だいじょうぶじゃなくて
   いっしょう さげすみをうけるしか ない)
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