竹のはな/小川 葉
こどくであることが
きんじられているのだから
むれている
たけばやしで
たけはかぜにゆれている
みずからのかっとうに
かぜはとてもよくにている
あるばん
たけばやしから
そっとでていった
こどくになりたくて
でていった
たけにはながさいている
ひゃくねんにいちど
といわれるたけのはなは
ほんとうは
いつでもさくことができる
こどくであることが
あるがままのすがたなら
きんじられた
さよならだけが
はじまりにみちている
わたしが
ははからうまれるとき
いったいなにに
さよならをしてきたのだろう
たけばやしでいきることが
けっしてきらいなのでは
なかったとしても
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