壊れる/森の猫
 
たいせつにしていた器が
次から次へと割れていく

新婚当初
好きで集めた食器類は
ほとんど
もう 手元にない

あるのは
景品でもらった
食器ばかり

家庭の象徴
食器

次々と壊れていく食器に
まるで 我が家をみるようだ

あたしが壊したんだ
この家を家庭を

今 再生しようとしてる
家庭という しあわせのカタチ

なのに
あたしは
あたしは・・・

この家が苦しいんだ
毎日 演じている気がする

ハハという役割を
疲れた脳を使って

あぁ
解き放たれたい
壊したい

あたしを!
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